岩崎千明氏のこと(その3)
菅野先生は、レコパルの掲載された「岩崎千明のサウンド・ワールド」に、
「岩崎千明氏の愛蔵品に思う」という文章を寄せられている。
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岩崎さんという人は、大変な趣味人であったが、氏にとってオーディオとは、趣味であったと同時に仕事であった。氏自身の人生そのものであった。今こうして岩崎さんのコレクションを見ると、なお一層その感にうたれる。
我々のジェネレーションは、オーディオに対して、コレクターとしてより、音そのものに興味を感じるのだが、その岩崎さんが、これだけのものを持っておられたのは、非常な驚きだ。5、6年前の岩崎さんには、あまり製品を集めたいという心情はなかったように思う。
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5、6年前というと1970年ごろのこと。
岩崎先生のリスニングルームが紹介された、ステレオサウンド 38号が出たのは、1976年。
黒田先生はハーレムに例えられているくらい、とりすましたところはまったくない、オーディオ部屋という感じだ。
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5、6年前というと1970年ごろのこと。
岩崎先生のリスニングルームが紹介された、ステレオサウンド 38号が出たのは、1976年。
黒田先生はハーレムに例えられているくらい、とりすましたところはまったくない、オーディオ部屋という感じだ。
メインスピーカーのJBLのパラゴンの両側には、アルテックの604-8Gを収めた620Aが乗っている。
ユニットの位置を耳の高さに合わせるためだろう、エンクロージュアは上下逆さまに置いてある。
それでもネットワークは、その状態できちんとなるように向きを変えられている。
しかもパラゴンの両脇には、JBLのC40ハークネスがあり、パラゴンの対面にはJBLのL71ベロナがある。
パワーアンプ、コントロールアンプは山積みになっている。
リスニングルームの広さは、12畳ほどだったらしい。
ここに、ふつうではあまり考えられないくらいの数のオーディオ機器がいる。
しかももうひと部屋、14畳ほどの広さのリスニングルームもある。