オーディオと「ネットワーク」(その7)
オーディオとひとことでいい表しているものには、
再生系だけでなく録音系もそこには含まれることになる。
再生系、録音系と書いているように、「系」はシステムであり、
このシステムこそがじつのところネットワークそのものではないだろうか。
この1年のあいだに、そう思うことが強くなってきている。
そう思われない方でも、少なくとも録音系と再生系、
このふたつの系(システム)をつないでいるものはネットワークであることには同意されると思う。
私は録音系・再生系をふくめた大きな系(ネットワーク)と捉えている。
そして大きな系(ネットワーク)のなかに、分割するネットワークがあり、統合するネットワークがある。
分割するネットワーク(Dividing Network)の身近な例は、
(その6)にも書いているようにスピーカーシステムの中の、いわゆるネットワークと呼ばれるものである。
このネットワークにもいくつかの種類がある。
スロープ特性やフィルターの方式による違いではなく、構成そのもの違いとして、
まず直列型と並列型がある。
世の中の大半のスピーカーシステムのネットワークは並列型が圧倒的に多いが、
直列型のネットワークを採用しているモノは、昔から、そして現行製品のなかにもいくつか存在している。
それから2ウェイのスピーカーシステムのネットワークでは構成的には並列型と直列型だけということになるが、
3ウェイ、4ウェイと分割の数が多くなってくると、
その分け方が、たとえば4ウェイの場合、一度に4つにわけてしまうやり方もあれば、
まず2つにわけ、その先でさらに2つにわける、というやり方がある。