真空管アンプの存在(その47)
以前書いたように、長島先生は1932年生まれ。菅野先生、山中先生も同年生れ。
岡俊雄先生は1916年、岩崎先生は1928年、井上先生は1931年、瀬川先生は1935年、黒田先生は1938年である。
みなさん、SP時代からレコードで音楽を聴かれている。
SPがモノーラルLPに、そしてステレオLPになり、CD、さらにSACD、DVD-AUDIOと、
それぞれのパッケージメディアを、すべて同時代で経験されてきている。
パッケージメディアの変化は、ノイズの低減の歴史でも有る。
いまでこそSN比といっているが、昔のラジオやSPには、ノイズの方が多くて、
NS比と言いたくなるものもあったと聞いている。
「そんななかで音楽を聴いてきたんだ、ぼくらは」ということを、長島先生からきいたことがあるし、
他の先生から聞いたこともある。
ノイズの中の音楽、弱音に耳をすまして聴き逃すまいと集中してきた経験が、
いまの耳をつくっているとも言われた。