スーパーウーファーについて(その16)
私自身も、最初からそう捉えていたわけではなくて、
QUADのESLの低音に大きな不満は感じていたわけではないが、
さらに拡充しようとしたときには、そこに「つけ足す」という認識でいた。
当然そういう選択眼で、市販されているウーファー(ユニットを含めて)見ていたから、
これといって目ぼしいモノはないように受けとめていた。
これが変っていったのは、ずっと後である。
自分でサーロジックのスーパーウーファーを使いはじめたこと、
それと菅野先生の「音」を聴くことができたからである。
菅野先生のスピーカーは、ここで改めて書くまでもないと思うが、3システムある。
既製品のスピーカーシステムはマッキントッシュのXRT20だけで、
あと2つのシステムは、菅野先生自身によってスピーカーユニットを組み合わせてまとめあげられたもの。
ここで注目してほしいのは、その2つのシステムの低音を受け持つのは共通している、ということだ。
JBLのオリンパス風の一種のバスレフ型のエンクロージュアに、ユニットはJBLの2205をおさめられている。
この上に、2つのシステムを構築されている。
ひとつはJBL375と蜂の巣(537-500)の組合せを中心としたもので、
もうひとつはジャーマン・フィジックスのDDD型ユニット、Trobadour80を中心としたものだ。
菅野先生のシステムの変遷についてご存じの方は説明は不要だろうが、
いま2205がおさめられているエンクロージュア(パイオニアLE38A)には、
いくつかのウーファーがとりつけられてきた。
パイオニアのPW38A、ソニーのULMやトリオのユニット、
アルテックのウーファーも515Bをはじめいくつかを試されている。
JBLではLE15Aから2220、そして現在の2205である。
このあいだ中高域を受け持ってきたのはJBL375+537-500である。
トゥイーターは075。このところには変化はなかった。