Date: 7月 17th, 2011
Cate: 40万の法則
Tags:

40万の法則が導くスピーカーの在り方(その13)

マンガーのBWTの指向特性が4kHzから落ちていくのは、私にとって好都合だった、といえる。
もしBWTの指向特性が20kHzまでは無理でも、10kHzあたりまでほぼフラットだったら、
そこまではBWTに受持たせたくなる。あえて4kHzから上を別のスピーカーユニットにするのは、多少気がひける。

偶然なのかもしれないが、BWTの周波数帯域は、40万の法則どおりに100Hzから4kHzまでが、
周波数特性、指向特性ともに平坦である。
BWTのいちばん特性のいい帯域が、ぴったり40万の法則どおりの帯域ともいえる。

4kHzから上を受持たせるユニットには、BWTと同じベンディングウェーヴのモノ、
つまりAMT(ハイルドライバー)をもってくる。
AMTにとって、4kHzから上の帯域は問題なく使える。
これで、100Hzから20kHzまでベンディングウェーヴでいけることになる。

100Hzから下もベンディングウェーヴ方式でいきたいところだが、
現実的には従来どおりピストニックモーションのコーン型を使うことになる。
この点に関しては、ジャーマン・フィジックスのDDD型でも、ウーファーは現時点ではコーン型に頼らざるをえない。

これで3ウェイ・システムの構想が見えてきた。
ウーファーはコーン型、口径は38cmだろう、やはり。
スコーカー(システムの中核)はBWT、トゥイーターもBWTと同じベンディングウェーヴのAMT。
クロスオーバー周波数は100Hzと4kHzで、システム全体の周波数特性は20Hzから20kHzまでをめざす。

これでひとつのシステムのなかに、40万の法則がふたつ成り立つことになる。
これが、瀬川先生のフルレンジからスタートする4ウェイ構想にインスピレーションを受けて、
私が行きついた、ひとつのスピーカーシステム構想である。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]