Date: 7月 10th, 2011
Cate: 瀬川冬樹
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確信していること(その12)

Professional BOX 2500とProfessional 2500の外観の変更は小さくないし、悪い方向に行ってしまっていても、
「コンポーネントステレオの世界 ’80」とステレオサウンド 54号の瀬川先生の試聴記を読むかぎりでは、
音の上での変更点はないようにも感じられる。

話は少しそれるが、ステレオサウンド 54号で、このスピーカーシステムに対する菅野先生の評価がむしろ低いのは、
外観も影響しているように、私は思っている。
Professional 2500の外観こそ、菅野先生がもっとも嫌われるもののひとつであるからだ。

それからもうひとつ、Professional 2500という型番は、どうも日本だけのもののような気もする。
正式な型番は、おそらくSUPER HIFI BOX 2500(Professional BOX 2500)と
SUPER HIFI BOX 2500a(Professional 2500)と思うが、ここでは日本での表記に従う。

グルンディッヒの、このスピーカーシステムの音は、どういうものなのだろうか。
「コンポーネントステレオの世界 ’80」では、
新品の状態で届いたProfessional BOX 2500を箱からとりだして鳴らした音は、どこかくすんだようだったのが、
鳴らしていくうちに、
だんだんとみずみずしい、本当の音の中身のつまったいい音になってきた、とまず語られている。

同じドイツ製の、ほぼ同価格の、しかも同じ3ウェイ構成のヴィソニックのExpuls 2と比べると、
周波数レンジの広さ、高域での細やかな音の表現ではヴィソニックのほうがまさっていて、
グルンディッヒからヴィソニックに切り替えると、音場感が拡がりしかも音が薄くなることはない。

一聴すると、どことなく古めかしい印象が残るのに、
種々なプログラムソースに対する適応性では、グルンディッヒのほうが幅広いのではないか、とされている。

このことは、とても重要なことだ。

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