Date: 6月 24th, 2011
Cate: 「ネットワーク」
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オーディオと「ネットワーク」(編集について・その7)

五味先生の著書のエキスパンドブックづくり、
audio sharingというサイトの制作をやっていきながら、
編集という作業は、何かと何かのあいだに橋をかけることだ、と思うようになっていた。

ステレオサウンドにいたころは、そしてサウンドステージの編集をわずかの期間やっていたころは、
「編集」をこう捉えることはなかった。

編集をやってお金を稼ぐことからけっこうな年月離れてみたことによって、
それにMacが関係してきて、さらにインターネットの登場によって、
編集に対する考えに大きな変化があった。

何かと何かのあいだに橋をかけることは、
まず人と人のあいだに橋をかけることであり、これはなにも作り手側と受け手側だけにとどまらない。
受け手側(読み手側)同士のあいだにも橋をかけることがふくれまれているし、
作り手側に関しても、筆者と筆者、筆者と編集者、筆者とメーカー、輸入商社の人たち、
メーカー、輸入商社の人たちと人たち……など、いくつもの「あいだ」が存在している。

2003年から始めたメーリングリストをやっていくことで、その感を強くしていった。

少なくとも、私がステレオサウンド、サウンドステージでやってきたことを、
ほんとうに「編集」と呼んでよかったのか、と振り返ってもみた。
「編集」は、紙の本をつくる作業だけにとどまらない。

橋をかける──、といっても、ウェブサイトをつくり、メーリングリストをやっていくだけでは、
そこにまどろっこしさがあるのを感じてしまう。

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