Date: 5月 27th, 2011
Cate: ワイドレンジ
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ワイドレンジ考(その61)

スピーカーユニットに関しては、アルテックとタンノイは異る考え方でシステムを構築しているが、
エンクロージュアに関しては共通していることがある。

この項で以前書いているように、タンノイのバッキンガムのエンクロージュアは、
同時期にでていたアーデンやバークレイなどのシリーズと比較するとひじょうに堅固に作られていた。
どちらかといえば、あまりがっしりした作りではなかったアーデン、バークレイとの比較においてだけでなく、
他社のエンクロージュアと較べて(実物をみていないので断言はできないが)、しっかり作られたものだといえよう。

アルテックの604-8G(もしくは8H)をおさめたエンクロージュアは、
いわゆる銀箱と呼ばれている612、大型化したバスレフ型の620があった。
これらが、タンノイほどではないものの、それほどがっしりとしたつくりではなかったのに対し、
6041のエンクロージュアは、かなりしっかりしたつくりになっている。

同軸型ユニットを1本だけおさめたシステムは、タンノイもアルテックもエンクロージュアを、
どちらかといえば積極的に鳴らして利用していくという方向に対し、
同軸型ユニットをつかいながらも、スピーカーユニットを追加し、ワイドレンジ化をはかったシステムは、
反対にエンクロージュアの鳴きをおさえる方向でまとめている。

これはタンノイのキングダムにも、いえることだ。

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