「言葉」にとらわれて(その3)
その他にもいくつか案を考えていた。
でも、結局、どれも試すことなく、平面バッフルからはなれて、セレッションのSL600にした。
平面バッフルに関しては、だから不完全燃焼で、いまも、また挑戦してみたいという火がくすぶりつづけている。
それに手もとにアルテック604-8Gがある。
エンクロージュアにするのか、平面バッフルにするのか、そのどちらにも興味がある。
だから、平面バッフルについて、またあれこれ思いをめぐらしていた。
そんなところに、昨夏、偶然に見つけたのが、ギャラリー白線のano(アノ)だった。
正直、目からウロコが落ちたような印象を、その写真をみたときにおぼえた。
こういう手があるのか、と思った。
ちょうど試聴会も行われるということで、阿佐谷にあるギャラリー白線で聴いてきたのが、ほぼ1年前のことだった。
昨日、anoの各辺を60%に縮小したsono(ソノ)を、
イルンゴ・オーディオの楠本さんとの公開対談で聴くことができた。
スピーカーユニットも変更され、こまかい調整も行われていて、
anoの素朴な味わいとは、また異り、個人的にはサイズも含めて、sonoに魅力を感じる。
昨夜は、このスピーカーの製作者であり、ギャラリー白線の主宰者の歸山(かえりやま)さんも来てくださった。
歸山さんの話されるのをきいていて、ある言葉が浮んできた。
私は、anoを人に紹介するとき、折曲げバッフルだと、昨夜までは言っていた。
昨日浮んできた言葉は、「立体バッフル」だった。