Date: 5月 12th, 2011
Cate: 「本」
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オーディオの「本」(その10)

オーディオのブームは、ずっと以前のことであり、すでに収束してしまって久しい。
あのころのオーディオブームが、むしろ異状なことであり、いまの、この状況のほうが、
オーディオという趣味の在り方としては、あたりまえ、とか、適正規模に戻っただけ、という声があり、
たしかに、そう思うことはある。

そう思いながらも、でも、といいたい気持がある。

いま書店に行くと、オーディオマニアとしては寂しい気持になることが増えてきている。
まず書店によっては、オーディオ雑誌を置いてないところがある。
まだ、こういう書店は、私の行動範囲ではごく少数だけれども、そういう書店があるのは事実である。
さらに先月号まで並んでいた、あるオーディオ雑誌が今月から並ばなくなった、
平積みされていたのが、そうではなくなった、ということは出てきた。

昨日、四谷三丁目の喫茶茶会記でイルンゴ・オーディオの楠本さんとの公開対談を行ったが、
お見えになった方の身近の書店でもオーディオ雑誌の取扱いが、以前と較べると縮小されている、ときいた。

いま共同通信社からPCオーディオファンというムックがでているが、
いま住んでいるとこの隣駅にある大型書店では、これをオーディオ・音楽雑誌のコーナーには置かずに、
パソコン雑誌のコーナーに置いている。
PCオーディオファンのVol.1のときも、やはり別の書店で、パソコン雑誌のコーナーにしか置いてないのをみている。

いまあげた例とはすこし異る例としては、ステレオサウンドから出たマットンキッシュの別冊号が、
「マッキントッシュ」ということで、これまたパソコン雑誌のコーナーに置かれていた。
オーディオのマッキントッシュとパソコンのマッキントッシュとはスペルが違うし、
ステレオサウンドの別冊の表紙は、だれがみてもパソコンには見えないにもかかわらず、である。

東京の書店において、これである。
いま、私が生れ育った田舎の書店では、
オーディオ雑誌の取扱いはどういうことになっているのだろうか、と思ってしまう。

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