クレデンザをきいて(その2)
クレデンザの誕生は1925年。
ほぼ百年前のこと。
オーディオテクニカのウェブサイトによると、
クレデンザは67,000台ほど作られた、らしい。
日本で当時の価格は、家一軒分ときいているから、
海外ではそこまで高価ではなかったにしろ、67,000台という数字には、驚く。
今回聴いたゼンマイ式のクレデンザのシリアルナンバーは、1,000番未満である。
初期のクレデンザなのだろう。
オーディオテクニカ所蔵のクレデンザは40,000番台とのこと。
クレデンザの音を聴いたのは、そう多くないが、
実物を見る機会は、それよりも多かった。
今回、はじめて気づいたのは、二枚扉のクレデンザということだった。
私のなかでの印象は、四枚扉のクレデンザである。
中央二枚の大きい扉、
その他に両端にSP盤を収納するための狭い扉がついているタイプである。
二枚扉のクレデンザにも、SP盤の収納スペースはあるが、
扉は二枚になったことで大きくなり、扉を開いた姿は、けっこう違って見える。
こんなクレデンザがあったのか、と検索してみると、確かに存在している。
そして、同じゼンマイ式のクレデンザでも製造時期によって、
けっこう仕様が違っていたこともわかった。
そういうクレデンザから鳴ってくる音を聴いていた。