Meridian 210 Streamer(その5)
メリディアンの210を借りて、いくつかのことを試していた。
ちょうど忙しい時期と重なっていて、
試しておきたかったことの半分もできなかったけれど、なかなかに楽しかったとともに、
210と同種の新製品はこれからけっこう登場してくるであろうが、
この種の製品の新製品の紹介記事はなかなかにやることがあって、
大変だろうな、と思ってもいた。
ストリーマーと呼ばれる製品はすでにいくつかある。
そんななかで、210が特徴的なのはMQAのコアデコード機能を有していることだ。
96kHzまでのコアデコードは、ソフトウェアデコードがいくつかある。
210はハードウェアデコードであり、
MQA対応のD/Aコンバーターも、もちろんハードウェアデコードである。
ソフトウェアによるコアデコード、ハードウェアによるコアデコード。
結果としての音がまったく同じならば、どちらでもいいわけだが、
いまのところ、私が聴いた範囲(それほど多くない)では、
やはりハードウェアデコードでMQAを聴いてほしい。
特に、まだMQAの音を聴いていない人は、ハードウェアデコード、
それもできればフルデコードの音を聴いてほしいところだが、
210の登場は、そこまでいかないけれど、ハードウェアによるコアデコードの音を、
多くのオーディオマニアに提供できる。
将来的にはソフトウェアデコードの音は良くなっていくことだろう。
いまはこんなことを言っている私でも、将来はソフトウェアデコードの音で十分、
もしくはソフトウェアデコードの音がいい──、
そんなことを言い出すかもしれないが、
少なくとも現時点では、私の聴いた範囲でのことなのだが、
ハードウェアデコードの音で、MQAの実力を判断してほしい、と思う。