パッシヴ型フェーダーについて(その6)
完璧なリスニングルームも完璧なスピーカーシステムも、
いまのところ存在していない。
完璧でないリスニングルームに、完璧でないスピーカーシステムを置く。
つまりリスニングルームとスピーカーシステムの相性によっては、
クセの強い音、特に低音が鳴ってくることもある。
そういう場合にどうするのか。
リスニングルームを建て替えることができれば、それが一番の解決法だが、
多くの人がやれる方法ではないし、建て替えたリスニングルームにおいては、
また別の相性の問題が発生するかもしれない。
ならばスピーカーシステムを買い替えるのか。
リスニングルームの建て替えよりは、ずっと現実的なのだが、
そのスピーカーシステムがずっと憧れてきて、やっと手に入れたモノであれば、
そんなに簡単に買い替えできるわけでもない。
リスニングルームの建て替えもスピーカーシステムの買い替えもダメだとしたら、
ルームチューニング、音響パネルと呼ばれている製品を、あれこれ買ってきては試すのか。
うまくいけば効果は十分得られるだろう。
市場にはいくつもの音響パネルがある。
こんなに効くのか、と驚くモノもある。
けれど、中にはそうではないモノもある。
それにこれらの製品の外観も、また無視できない。
その見た目が許せるモノとそうでないモノとがあるし、
どんなに効果があるとわかっていても、そういった製品で壁を埋め尽くそうとは思わない。
選択肢はまだある。
グラフィックイコライザーである。