録音フォーマット(その1)
CDが登場し、デジタル録音が主流となった時代、
再生のフォーマットも録音のフォーマットも、
44.1kHz、16ビットとまったく同じになってしまった。
このことは、録音そのままのフォーマットで再生できる、と喜ぶこともできるし、
録音に対しての夢がなくなった、とも悲しむこともできた。
録音は再生よりも、つねに上のフォーマットであってほしい。
デジタル録音が主流になる前から、オーディオに取り組んでいた人たちの多くは、
おそらくそう思っている。
いま96kHz、24ビットが標準フォーマットになっている。
おそらくしばらくはこのままであろう。
CDのリマスター盤でも、96kHz、24ビットでのリマスターを謳うものが多いし、
録音フォーマットをみても、96kHz、24ビットが主流といえる。
このことはいいんだけれども、釈然としないのが、
CDは44.1kHzであり、96kHzとは整数倍の関係ではない、ということ。
ついさきごろ、諏訪内晶子のバッハの無伴奏のSACDが発売になった。
なのでDSD録音なのか、と思った。
TIDALでも聴けるようになった。
こちらは192kHzのMQAである。
ということは、諏訪内晶子のバッハの録音は、
DSDなのか、それとも192kHzのPCMなのか。