オーディオ機器の付加価値(その14)
さっきtwitterを眺めていたら、
大滝詠一の「A LONG VACATION」のゴールドCDが、
30万円ちょっとヤフオク!で落札されて驚いた、という投稿が目に入ってきた。
1980年代後半、ゴールドCD(金蒸着CD)が話題になった。
私も何枚か買った。
確かに、通常のアルミ蒸着CDよりも、こういっていいならば、音がよかった。
あのころは、好きなディスクがすべてゴールドCDになってほしい、と思っていた。
いまもマイルスの一枚だけは持っている。
ゴールドCDの音質的なメリットは、理屈はともかくとしてある。
すでに廃盤になってしまったゴールドCDの中古相場が高くなるのもわかる。
それにしても限度というものがある──、といいたくなる。
「A LONG VACATION」のゴールドCDは聴いていない。
通常のCDよりも、どれだけ素晴らしいのかは知らない。
ゴールドCDを一度でも聴いてしまうと、アルミ蒸着のCDは聴けなくなってしまう──、
そのくらいの違いがあったとしても、30万円なのか……、と思ってしまう。
30万円で落札した人は、それだけ大滝詠一に思い入れがあるのか、
「A LONG VACATION」に忘れ難い青春の想い出があるのか。
私には理解できないほどの深い思い入れのある人が、
30万円を出してでも手に入れたかった──、というのであれば、
周りがとやかくいうことではない。
でも、30万円で落札した人は、聴くのだろうか。
ここが知りたい。
大滝詠一のアルバムは、TIDALでMQA Studioで聴ける。
「A LONG VACATION」もそうだ。
MQAの良さというのは、ゴールドCDに類似するよさともいえる。