Date: 7月 21st, 2021
Cate: 戻っていく感覚
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SAE Mark 2500がやって来る(2500と現代アンプのこと・その3)

SAEのMark 2500が現役だったころといまとでは、
オーディオ機器の価格はどれだけ変動していったのだろうか。

当時の初任給といまの初任給を比較すればすむことだろうか。
検索してみると、ほぼ二倍になっている。

それをそのままオーディオにあてはめてもいいのかと思って、
ロングセラーモデルの価格の変動を見てみると、
たとえばデンオンのDL103がある。

DL103は当時19,000円だった。
いまもDL103は現行製品で、41,600円(税抜き)である。
約二倍である。

ラックスの管球式プリメインアンプのLX38とLX380は、
198,000円と460,000円と、ここでも約二倍といえなくもない。

LX38とLX380とでは内容的にもかなり違っていて、
DL103のように、そのまま当時の価格といまの価格を比較して、
これだけ違う、というのは無理があるのはわかっている。

それにカートリッジとアンプという違いもあるのだから、
そういうことも含めての比較しなければならないのだろうが、
そのへんはばっさり省いての、約二倍である。

QUADのESL63とESL2812は、860,000円と2,100,000円。

ESL63とESL2812も基本的構成は同じであっても、
フレームの強度が、ESL2812ではずっと増している。
もし同等の造りであれば、やはり二倍程度ということになるであろう。

もう一つ挙げれば、テクニクスのSP10Mk3とSP10Rがある。
250,000円と800,000円である。約三倍だ。
SP10の場合も、内容的にかなりの違いがある。

数少ない例だし、これだけで決めつけることはできないのはわかっていても、
この四十年のうちに、
同クラスといえる製品の価格帯は二倍から三倍あたりに移行している──、
大雑把に、そう捉えてもいいであろう。

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