Date: 7月 14th, 2021
Cate: 程々の音
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程々の音(その29)

(その28)を書いたのは六年前。
その五年後に、コーネッタを手に入れることになるとは、書いている時はまったく思っていなかった。

欲しい、とは思っていても、そこまでだった。

コーネッタを手に入れて、半年はaudio wednesdayで鳴らした。
2020年10月のaudio wednesdayでは、music wednesdayというテーマで、
野上眞宏さんと赤塚りえ子さんにDJをお願いした。

この時の音は、すでに書いているのでくり返さないが、
あらためて「程々の音」ということについて考えるきっかけになった。

オーディオ歴がある程度ながくなると、
それまでのシステムをすべて投げ打って、
シンプルでうまくまとまったシステムにしてみたい、という欲求が出てくる。

小粋なシステムといってもいいだろう。
そういうシステムで、残りの人生を好きな音楽を聴いて過ごしたい──、
そんなことを一度もおもったことのない人は、どれぐらいいるだろうか。

ここでのテーマというより、この項自体が、
コーネッタについて書いていきたい、ということで始めた。

程々の音とは、どんな音楽をかけても、程々に鳴ってくれるから「程々の音」なのか。
そうでない、とはいわないけれど、そこに留まるのが程々の音ではない。

私にとっての「程々の音」の結論は、すでに書いている。
“plain sounding, high thinking”である。

そして、このことは聴く音楽と切り離して語ることは、絶対にできない。

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