BOSE 901と真空管OTLアンプ(その5)
BOSE 901を真空管OTLアンプで鳴らす、ということを考える(妄想する)ようになったことに、
別項で書いているCR方法がけっこう関係している。
CR方法を、いくつかのところで実践してきて、
ぜひ試してみたいことのひとつが、BOSEの901である。
スピーカーユニット九本直列接続されている。
直列接続されたユニットにCR方法は、まだ試していない。
一本だけのときと同じ効果はあるはずだが、
ユニットが直列になっていることで、その効果は変らないのか、
それとも大きくなるのか、反対に小さくなるのか。
予想では大きくなるような気がしているが、こればかりは試してみないとなんともいえない。
901に使われているスピーカーユニットのインピーダンスは、0.9Ω。
ということはボイスコイルの直流抵抗は、0.9Ωよりも低い。
そうなると、CR方法の抵抗とコンデンサーの値をそこまで低くするのは難しい。
私が使うDALEの無誘導巻線抵抗に関しては、
1Ωよりも小さな値があるけれど、ディップマイカコンデンサーは1pFが最小だ。
なのでネットワークのコイルには、1Ωと1pFを使っている。
901の場合も、もしやれるとなったら、1Ωと1pFの組合せを使うことになる。
それで十分とは思いながらも、真空管OTLアンプとの組合せを前提とするならば、
(その1)で書いているように、8Ωのスピーカーユニットを九本直列接続すれば72Ωに、
16Ωならば144Ωになり、このくらいのインピーダンスになれば、
大がかりなOTLアンプでなくとも実用になるだけではなく、
CR方法に関しても、抵抗とコンデンサーの値を、
ボイスコイルの直流抵抗値により合せられるからだ。