アレクシス・ワイセンベルク(その2)
今回初めて知ったといえば、
ワイセンベルクと黒柳徹子の関係である。
まったく知らなかった。
(その1)へのコメントがfacebookにあり、
そんなことがあった? とGoogleで検索。
けっこうな数が表示されたということは、割と知られたことだったのか、とまた驚き。
ワイセンベルクと黒柳徹子の関係について書いている人のなかには、
クラシックにそう詳しくない人もいるように感じた。
そういう人でも知っていたことを、私はまったく知らなかった。
つまり、そのくらいワイセンベルクに、ついこのあいだまでほとんど関心をもっていなかった。
ワイセンベルクの録音で、まず浮ぶのはカラヤンとの協演、
それからアンネ=ゾフィー・ムターとの協演である。
ワイセンベルクのソロの録音が浮ぶことは、つい先日までなかった。
それがいまやTIDALで、おもにワイセンベルクのソロの録音を集中的に聴いている。
私のなかにあるワイセンベルクのイメージは、
カラヤンとの協演によってつくられている、といっていい。
だから、よけいにソロを聴いて驚いている。
ハイドン、バッハを、今回初めて聴いて驚いている。
こんなストイックな表現をする人だったのか、と驚いている。
REPLY))
ワイセンベルグを初めて聞いたのは、ゴールドベルグで1984年頃だと思います。グールドの演奏は良く繰り返し聞くのですが、スタインウエイの響き自体も楽しむには多少欲求不満になります。そんなときに特に相応しいと感じました。今では(といっても15年前ぐらいでしょうか)廉価版でワイセンベルグの名演集が手に入るので、色々聞けました。ただ60年代にいれたパルティータ集は一寸速すぎるような気がして、お蔵入りになっています。しかしBBCかRCAか何かの偉大なピアノスト集に収録されているパルティータ4番は録音の時期が違うのか、全く別物で素晴らしく雄大です。日本の評価はテクニシャンで音楽的でないということでしたが、小生にとっては、ピアノで演奏した真っ当で音楽的なゴールドベルグです。彼は不思議にペダルを駆使した色彩感が乏しく、むしろ優れた黒白写真のように曲を浮かび上がらせていると思います。ショパンのピアノソナタ等は仰るようにまさしくストイックに響いていて良い演奏だと思いつつそんなに引っ張り出して聴いてはいません。ついでに言うと、スカルラッティもホロヴィッツやギレリスと並んで楽しめました。