CR方法(その10)
「レコード・オーディオの革命」を読むと、
私がCR方法と呼んでいるのは、小山式CZ回路の(3)にあたる。
「レコード・オーディオの革命」の24ページに図がある。
Z1がある。
これがスピーカーユニットだったり、カートリッジだったり、テープヘッドだったりする。
このZ1にZ2とコンデンサーを直列にした回路を並列に接続したのが、
小山式CZ回路(1)である。
この小山式CZ回路(1)でのZ2とは、Z1と同じモノということになる。
つまりスピーカーユニットの場合、
ユニットを二つ用意して、一つは音を鳴らすスピーカーとして、
もう一つのユニットは小山式CZ回路(1)のZ2として使う。
そんな使い方をすればZ2のユニットからも音が出るのでは──、と思われるだろうが、
数pFのコンデンサーが直列になっているため、実際には鳴らないといっていいレベルだろう。
実際に小山式CZ回路(1)をやるのであれば、
二つ目のユニットからボイスコイルを取り出して、Z2を使うということなのだろう。
つまり小山式CZ回路(1)とはZ1=Z2どなる。
小山式CZ回路(2)は、Z2にZ1に近い特性のモノを使うということだ。
Z1≒Z2となる。
実際には、Z1のインダクタンスを測って、同じか近い値のコイルを使うことになるはずだ。
小山式CZ回路(3)は、Z2を用意するの大変だから、Z2を抵抗で置き換える。
私がCR方法と呼んでいるのは、小山式CZ回路(3)のことである。
「レコード・オーディオの革命」によれば、
Z1のインピーダンス特性が直線である場合に、効果大とある。
となるとスピーカーユニットの場合、効果大にはならない理屈になるが、
実際に試してみると効果大である。
ただし私は小山式CZ回路(1)と小山式CZ回路(2)は試していなので、
これらと比較すると小山式CZ回路(3)は効果小なのかもしれないが、
実用性でいえば小山式CZ回路(3)しかないといっていい。