真空管アンプの存在(KT88プッシュプルとタンノイ・その11)
コーネッタを手に入れたことで、
この項のテーマが微妙にずれてきてしまっている。
だんだんとコーネッタにおける黄金の組合せ的なことを考え始めている。
別項で「黄金の組合せ」について書いている。
黄金の組合せという表現がつかわれるようになったのは、
タンノイのIIILZとラックスのSQ38FDの組合せからであろう。
この組合せの音は聴いたことがない。
それでもなんとなく想像はつく。
IIILZとコーネッタは、基本的には同じユニットといってもいい。
もちろんMonitor GoldとHPD295Aは違うユニットだ、という人もいるのはわかっている。
それでも別ブランドのユニットと比較すれば、どちらもタンノイの10インチ同軸型ユニットである。
ならばコーネッタにもSQ38FDが合うのだろうか。
これも別項で書いているのだが、
ラックスのLX38(SQ38FD、SQ38FD/IIの後継機)で鳴らしたスペンドールのBCIIの音は、
いまでも聴きたい、と思うほどの音だった。
熊本のオーディオ店で、この組合せで、と瀬川先生にいった。
瀬川先生は、なかなかおもしろい組合せだ、といわれた。
接続が終って、音が鳴り始めた。
カートリッジは、ピカリングのXUV/4500Qにした。
スピーカーにしてもアンプにしても、カートリッジもそうなのだが、
どれもはっきりとした個性をもつ音だ。
鳴ってきた音を聴かれた瀬川先生は「玄人の組合せだ」といわれた。
自分で考えた組合せということもあって、
私にとっての「黄金の組合せ」といえば、この組合せの音である。