JOHN WILLIAMS IN VIENNA
クラシックで、今年一番売れたであろうCDは、
おそらく“JOHN WILLIAMS IN VIENNA”のはずだ。
ジョン・ウィリアムズがウィーン・フィルハーモニーを1月に指揮したこともニュースになったし、
スターウォーズの「帝国のマーチ」は、CDの発売の数ヵ月前から配信されていた。
8月に発売になった。
通常のCDのほかに、MQA-CD、Blu-Ray Audio、LPで出た。
もちろん配信もある。
flacとMQAで、96kHz、24ビットである。
来年の2月には完全収録盤としてSACD(二枚組)も発売になる。
つまり、いま聴くことができる、ほぼすべてのフォーマットが揃うことになる。
録音は96kHz、24ビットで行われている。
録音そのままをなによりも重視する人は、配信ということになる。
SACDは、96kHz、24ビットのオリジナルをDSDに変換しているはず。
MQA-CDも、ユニバーサルミュージックのMQA-CDなのだから、
その変換したDSDマスターをPCMに変換しているはずだ。
96kHzは48kHzの二倍であって、44.1kHzとは整数倍の関係ではない。
96kHzのマスターを、48kHz、44.1kHzの両方に変換した場合、
どれだけ音が違うのかを、同じ条件で比較試聴は、ほぼできない。
やったことがないのでなんともいえないが、さほど差はないのかもしれない。
それでも精神衛生的には、なんとなく整数倍の関係にあるほうがすっきりする。
オーディオマニアのなかには、すべて揃える人もいることだろう。
どれが一番音がいいのか。
私は、そのことにさほど関心はない。
まったくないわけではないが、
それぞれが気に入ったモノで聴けばいい、ぐらいに思っている。
これこそが一番だ、と思えるモノが、人によってはあるだろう。
それでも、他のフォーマットの音がすべての点でダメなわけではないはずだ。
楽しむということは、どういうことなのか。
別項「いい音、よい音(その6)」で書いたことを、ここでもくり返したくなる。