Date: 11月 12th, 2020
Cate: トランス, フルレンジユニット
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シングルボイスコイル型フルレンジユニットのいまにおける魅力(パワーアンプは真空管で・その13)

マークレビンソンのLNP2のインプットアンプのゲイン切り替えは、
NFB量を変えて行っているため、
単純にインプットレベルのポテンショメーターを絞った状態だから──、
といったことは言い難いところはある。

ゲインをあげれば、その分だけNFB量が減っているわけで、
そのことによる音の変化は当然ある。

ゲインを高くして、レベルコントロールを絞り気味にして使うのか、
ゲインを低めにして、レベルコントロールをできるだけ絞らずに使うのか。

ボリュウム(ポテンショメーター)の音の影響を考えれば、
できるだけ絞らずに使う方が好ましい、と考えられる。

それでも私がオーディオに興味を持ち始めたころには、
すでに余剰ゲインによる音のよさ、といったことがいわれていた。

システム・トータルのゲインを高くとったうえで、
ボリュウムを絞り気味にしたほうがいい、ということがいわれていた。

もちろん、一方で、そういった余剰ゲインは要らない。
余剰ゲインの分だけアンプを減らして、ボリュウムはできるだけ絞らずに使う、
そのほうが音がいい、という意見もあった。

LNP2では、インプットアンプのゲインを高くして、
つまり余剰ゲインを確保したうえで、ボリュウムは絞り気味にして使う。
そのほうが、なぜか好ましいように感じた。

20代のころは、LNP2に搭載されているポテンショメーターの質が高いからなのか、
とも考えたことがある。

LNP2のポテンショメーターはスペクトロール製で、かなり高価だった。
それに比べ、国産の普及クラスのプリメインアンプのそれは、ずっと安価だった。

スペクトロール製だから、絞り気味でも大丈夫なのか。
グリッドチョーク的ケーブルについて書いていて、
なんら関係のないLNP2のことを持ち出したのは、
ポテンショメーターを絞り気味にするという使い方は、
グリッドチョーク的ケーブルの直流域の抵抗の低さに通じるからである。

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