High Resolution to Higher Resolution(複雑化?・その2)
1982年10月に、CDとCDプレーヤーが登場した。
新しいプログラムソースの登場であった。
CDに興味を持った人もいれば、そうでなかった人もいる。
興味をもった人は、CDプレーヤーを買ってくれば、
それまでのシステムに導入できた。
デジタルだから、といって、小難しい設定に取り組む必要はなかった。
CDプレーヤーのライン出力を、
コントロールアンプ、プリメインアンプのライン入力に接続するだけで、
とにかくCDの音を聴くことができた。
その世代は、デジタルの導入の簡単さを実感したはずだ。
もちろんCDから、望む音を再生できるようになるには、
それだけですむわけがないのだが、それでも導入ということに関しては、
何も難しいことはなかった。
SACDが1999年に登場したときも、そのことに関しては同じだった。
SACD対応プレーヤーを買ってくれば、導入に関しては簡単だった。
いまハイレゾリューションがあたりまえのようになってきつつある。
そのための再生手段として、PCオーディオ、ネットワークオーディオなどについて、
オーディオ雑誌で記事が組まれている。
ハイレゾリューション再生も、いうまでもなくデジタルである。
けれど、CD、SACD登場のときのように、導入が簡単か、というと、
そうではないようだ、と感じている人はいる。
デジタルなのに……、というおもいがあるように感じている。
導入は簡単ですよ、という人もいるだろうが、
けっこう高いハードルと感じている人もいる。
それに選択肢が、いろいろありすぎる、と感じている人もいるはず。
私がMQAを高く評価し、MQAのエヴァンジェリストを自認するようになった理由は、
導入の簡単さが、まずあるからだ。
別項でメリディアンのULTRA DACを初めて聴いた時のことを書いている。
こんなに簡単に再生できるのか、と拍子抜けするほどであった。