世代とオーディオ(OTOTEN 2019・その10)
2019年のOTOTENは、(その1)で書いているように、
日本オーディオ協会の理事長が、
「今月末のOTOTENでは、今までのオーディオマニアの方だけでなく、若い人達にも参加して欲しい」
と発言していた。
2020年のOTOTENは、コロナ禍で中止になった。
例年通り開催されていたら、
今年も若い人たちに参加してほしい、ということになったであろう。
昔は、若い人も読んでいたステレオサウンドは、
いまでは若い人は読まなくなった、といってもいいだろう。
そのことは、別項で書いているように、ステレオサウンド・メディアガイドでもわかる。
若い人がオーディオに関心を持たなくなった理由については、
これまでもいろいろいわれている。
どれが大きな理由なのか、はっきりとわかっている人は誰もいないようだ。
ただ、それらの理由の一つに、老害がある、という人たちがいる。
そういう人たちは、たいてい若い人たち、
若いオーディオマニアの人のようである。
若いといっても、10代ではなく、
おそらく20代後半以上のように感じている。
老害がない、とはいわない。
けれど、老害だけでなく、
実のところ、若いオーディオマニアの人たちの存在も、
オーディオに関心を持たない人たちをつくり出しているように思っている。
すべての若いオーディオマニアがそうだというわけでなはいないが、
一部の人たち(どのくらいの割合かはなんともいえない)のふるまいをみていて、
オーディオに少しでも興味を持ち始めていた人たちを、
遠ざけてしまっていることだってある、と確信している。