Date: 7月 13th, 2020
Cate: Cornetta, TANNOY
Tags:

TANNOY Cornetta(その22)

タンノイは蓄音器的といわれている。

そのことは、ステレオサウンドの試聴室でタンノイを聴いても、そう感じるところはあった。
コーネッタは、私がステレオサウンドで聴いたタンノイのスピーカーシステムと比較すれば、
口径も小さいし、エンクロージュアもコーナー型で、フロントショートホーン付きと、
さらに蓄音器的といえる内容だ。

ことわっておくが、ウェストミンスターは省いて、である。

そういうコーネッタだから、鳴らすのであれば、真空管アンプだな、と考えていた。
能率は、いまでは高い方に属するけれど、当時のスピーカーとしては低い。

300Bのシングルアンプというのは、出力として不足するであろう。
ならばEL34のプッシュプルアンプか。

伊藤先生がサウンドボーイに発表されたEL34のアンプが、第一候補となる。
けれど、電圧増幅、位相反転回路を共通で、
出力段のみEL34の三極管接続にしたデッカ・デコラ内蔵のパワーアンプの回路にするか。

そんなところを、音を聴く前に考えていたけれど、
音を聴いてしまうと、がらりと変ったところが出てきてしまった。

確かに真空管アンプで鳴らしてみたい、という気持はいまも捨てきれずにいる。
でも、ケイト・ブッシュをMQAで聴いて、こんなふうに鳴ってくれるのであれば、
最新の、とまではいかなくても、比較的新しいパワーアンプ、
もちろんトランジスター式のパワーアンプで鳴らしてみたい、という気持に大きく傾いた。

蓄音器的ということでは、真空管アンプだ。
蘇音器的というとこでは、トランジスターアンプである、私にとっては。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]