Date: 9月 14th, 2019
Cate: アクセサリー
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トーンアームリフターのこと(その2)

当時、どういうアームリフターがあったのかというと、
空気圧式、オイルダンプ式、ギア式などがあった。

空気圧式では、オーディオテクニカのAT6005(3,500円)があった。
操作レバーとリフター本体が分離しているため、
既製品のプレーヤーに取り付けるというよりも、
キャビネットを自作する人向きといえる製品だった。

ギア式ではダイナベクターのDV3A(14,000円)とデッカのDeccalift(15,000円)があった。
オイルダンプ式はデンオンのAL1(2,500円)、
グレースのAD2(3,250円)AD2B(3,750円)AD3B(8,000円)、
スペックスのAL2(2,800円)などがあった。

瀬川先生の影響、それに若さゆえということもあって、
アームリフターは使わずにきたから、
これらを使ったことはまったくない。

なのではっきりとしたことはいえないが、
それでもこれらの製品は、レバー操作をすれば、すぐに針はレコード盤面に降りる。

レバー操作をして、ある一定時間が経過して針が降りていくという製品はなかったはずだ。

いま考えれば、不思議なことのようにも思う。
黒田先生と同じように、デュアルの1219の黄金の二十秒を欲しい、
と思っていた人は多かったのではないか。

誰もがリスニングポイントから手が届く位置にプレーヤーを置いていたわけではない。
数歩歩いたところに置いていた人も多かったはすだ。

そうなると、レコード盤に針を降ろしたらすぐさまリスニングポイントまで戻らなければならない。
イスに座る前に、音楽が鳴ってきてしまっては、
スピーカーからの音(音楽)をまちかまえることはできなくなる。

単体のアームリフターに、針がレコード盤面に降りるまで時間を設定できる機能は、
なぜなかったのか、誰も考えなかったのか、誰も欲しなかったのか。

瀬川先生は20秒は長すぎる、と感じられた。
私も20秒は長い、と思うだろう。

1秒刻みで時間を設定できる必要はないと思うが、
たとえば5秒刻みで、操作即針が降りるという、いわゆる0秒、
次に5秒後に、10秒後に、15秒後に、20秒後にというように五段階か、
7秒刻み、10秒刻みでの四段階、三段階の設定ができてもよかったはずだ。

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