Date: 8月 30th, 2019
Cate: ケーブル
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ケーブルはいつごろから、なぜ太くなっていったのか(電源の場合・その5)

ジュリーニのマーラーの「大地の歌」は、1980年代の録音である。
サントリーのCMでも使われていたから、ジュリーニの演奏と知らずに耳にしている人は多い。

オーケストラの録音といっても、
「大地の歌」と「GODZILLA KING OF THE MONSTERS」とでは、
録音時期の隔たりも大きいし、録音された音楽としてのつくりも大きく異る性質もある。

「GODZILLA KING OF THE MONSTERS」がうまく鳴ると、
オーディオマニア的快感がはっきりとある。
その快感をとことん追求していきたければ、
硬く太く重たい、しかも高価な電源コードをあれこれ試してたくなるであろう。

「大地の歌」での電源コードによる音の違いは、もちろんあった。
あったけれど、「GODZILLA KING OF THE MONSTERS」での音の違いと同じではない。

ここではカルダスの電源コードが、
「GODZILLA KING OF THE MONSTERS」の時ほど魅力的に感じない。
カルダスの電源コードが悪い、といいたいのではなく、
かける音楽の構成、つくられ方などによって、魅力的に感じたり、
それほどでもなく感じたりする、ということである。

これは私の感じ方であり、
この日、いっしょに聴いていた人が、どう感じていたのかまでは確認していない。

「大地の歌」でもカルダスの電源コードがよかった、と感じた人もいたのかもしれない。

それに、ここでの音の印象は、あくまでも喫茶茶会記でのシステムでの音の印象である。
スピーカーが大きく違えば、「大地の歌」を聴いての印象に変化がない、とはいえない。

それにここできいたカルダスは、すでに製造中止になっている。
最新のカルダスや、ライバル的なブランドの電源コードを、数種類まとめて聴けば、
また印象は変っていくであろう。

今回の電源コードの比較試聴は、余興のつもりだった。
なので、それほど時間も割いていない。
やっていて、余興で終らせたくはない、と思ってもいた。

今回の試聴では、スピーカーケーブルは秋葉原では1mあたり80数円で売られているカナレ製だし、
ラインケーブルも1mあたり200円ほどの、
太くも硬くも重たくもない、そして高くもないケーブルである。

信号系のケーブルとの相性も、そうとうにあるように感じた。
機会をあらめたて、じっくり電源コードを集中的に比較試聴してみたい。

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