ダイレクトドライヴへの疑問(その36)
コンパクトであるということを優先して、私はパイオニアPL30Lではなく、
テクニクスのSL01を選んだわけだが、
PL30L(もしくはPL50L)とSL01を比較試聴したら、
パイオニアのプレーヤーの方が好結果ではないか、と思っている。
パイオニアのアナログプレーヤーは、Exclusive P3の登場以降、
クォリティが格段によくなっているように思う。
といっても、このころはまだステレオサウンドの読者でしかなく、
いろんなオーディオ雑誌での評価を読んでの印象でしかないが、
Exclusive P3は、ステレオサウンドの試聴室で、じっくり聴いて、
その実力の高さはよくわかっている。
私がステレオサウンドに入ったころ、
試聴室のリファレンスのプレーヤーが、Exclusive P3aだった。
数年後、マイクロのSX8000IIが登場するまで、そうだった。
Exclusive P3は、おそらくいま聴いても、
いい音のするダイレクトドライヴ型のプレーヤーである。
このプレーヤーの欠点といえば、トーンアームがもう少し良くなってくれたらなぁ、と思うところにある。
オーディオクラフトが、同社のトーンアームに換装できるようにアームベースを用意していた。
純正のトーンアームかオーディオクラフト製か、
どちらのトーンアームを選ぶかは、使う人の自由であり、
私ならばオーディオクラフトという程度のことだ。
Exclusive P3で、もうひとつ気になる点は、全体の厚みである。
これも内部構造を知れば、仕方ないことであり、
薄くできるようなことではないのはわかっている。
それでももう少しだけスマートにみえるような工夫があれば、と思わないでもない。
Exclusive P3の特徴は、他にもあって、
軸受けが一般的なプレーヤーとは逆ともいえる構造、SHR(Stable Hanging Rotor)方式を採用。
このことがカタログやオーディオ雑誌で紹介の際にも、大きく扱われていた(と記憶している)。