Date: 11月 28th, 2018
Cate: 日本のオーディオ
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日本のオーディオ、これまで(上原晋氏のこと・その3)

上原晋氏のリスニングルームに入って、まず思ったのは、
ラックスのアルティメイトシリーズの冊子ではよくわからなかった部屋の形である。

大きく捉えれば五角形の部屋である。
とはいえ正五角形ではないし、
あくまでも大きく捉えれば、であって、平行面の少ない部屋である。
この部屋の形は、数枚の写真だけで正確に伝えるのは難しい。

天井はもっとも高いところでは4mを優に超えている。
教会の建物のように天井は傾斜している。
1978年に完成したリスニングルームとのことだった。

基本的な設計は上原晋氏自身によるもの、らしい。
リスニングルームは、そのように変形とはいえ、建物の外観はごく普通である。
ラックスの冊子にもあるように、
左右のスピーカーの間にある扉を開けると、上原晋氏の作業室といえる空間がある。

この空間も、また変形である。
つまりリスニングルームを、そういう設計(形)にするために生じた空間を、
仕事場にされていたし、その隣は暗室であった。

リスニングルームには、上原晋氏撮影の写真が飾られていた。
長男の嵩史氏によれば、晩年はオーディオはあまりやられていなかったようだ。

写真に集中されていた、とのこと。
理由はよくわからない、とのことだった。

でも上原晋氏のシステムを眺めていると、
なんとなくではあるが、そうかもしれない、とはおもえてくる。

スピーカーは前述したようにタンノイのSRM12Xだ。
このスピーカーは型番の数字が示すように12インチ口径の同軸型ユニットを搭載している。

SRMは、Super Red Monitorの略で、
15インチ口径搭載のSuper Red Monitorがあるし、SRM15Xもあった。
さらには外観的はほぼ同じである、Classic Monitor(CLM)もあった。

けれど上原晋氏はSRM12Xを選ばれている。
アナログプレーヤーにも同じことがいえる。

回転数が合わないということで、別のプレーヤーをいまは使用されているが、
リスニングルームには、ラックスのPD131が置いてある。
上級機のPD121ではなく、131の方があった。

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