Date: 8月 7th, 2018
Cate: 真空管アンプ
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BOSE 901と真空管OTLアンプ(その2)

メーカー製のOTLアンプにどんなモノがあったのかは、知識だけはあった。
テクニクスの20Aに、フッターマンのH1とかH3、それからラックスのMQ36などである。

MQ36は、ちょうど私がオーディオに興味をもつころくらいに製造中止になっている。
そのころエトーンのOTLアンプは現行製品だったけれど、
地方のオーディオ店でエトーンのアンプをみかけることはまったく期待できなかった。

私がきいた最初のOTLアンプは、
1980年代に復活したフッターマン・ブランドのアンプ群である。
それからカウンターポイントのSA4である。

これらのOTLアンプは、高インピーダンスのスピーカーを要求しない。
8Ωのスピーカーをあたり前のように鳴らす。

もっともカタログに発表されているスペックをみると、
8Ω負荷よりも16Ω負荷の方が出力は増加するのは、
真空管OTLアンプに共通するところであるが、だからといって特に留意することもなかった。

アンプとしてはカウンターポイントのSA4がフッターマンよりも優秀と感じたが、
個人的にはフッターマンのステレオ仕様のOTL4が、
私が勝手にイメージしていた真空管OTLアンプの音にもっとも近いところにあり、
好感をもったし、あと少しサイズが小さければ欲しい、と思ったほどだった。

そのころのステレオサウンドのリファレンスだったJBLの4344を鳴らしきるには、
OTL4では力不足ともいえるし、ものたりなさを憶えてしまうから、
トップモデルのOTL1やカウンターポイントのSA4クラスを求めたくなるが、
ここまで鳴れば充分という気持になれれば、OTL4はほんとうに好ましいアンプだった。

当時のフッターマンの取り扱いはヤマギワだった。
あまり力を入れていなかったのか、いつのまにか消えてしまっていた。

そのOTL4の音を思い出すのは数年後、
BOSEの901をマッキントッシュのMC275で鳴らした時だった。

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