聴感上のS/N比と聴感上のfレンジ(その9)
CR方法は、7月のaudio wednesdayでも、
グッドマンのAXIOM 402に試している。
効果はあった。
その後、Beymaの30cm口径のダブルコーンフルレンジユニットでも試している。
この時の音を聴いていたのは私を含めて三人。
その効果は、誰の耳にも明らかだった。
Beymaのユニットのボイスコイルの直流抵抗は、
カタログには6.2Ωとなっていて、実測では6.3Ωだった。
6.3、6.2という値のディップマイカがないので、
6.8Ωと6.8pFの組合せで試している。
6.8pFという容量は小さい。かなり小さい。
今回の6.8Ωと6.8pFの場合、
6.8pFのコンデンサーのインピーダンスが6.8Ωになる周波数はどのくらいかといえば、
それは非常に高い周波数で、可聴帯域は超えているし、100kHzどころか、MHzの領域でもない。
6.8+6.8=13.6Ωだから、
2GHzにおいて、6.8Ωと6.8pFの直列回路のインピーダンスは13.534Ωとなる。
実際のところ、このCR直列回路がどのくらいの周波数から作用してくるのか、
なんともいえない。
Beymaのダブルコーンで試したのは、Oさんのお宅である。
われわれが帰ったあと、Oさんはシミュレーション回路で確認してみたそうだ。
スピーカーの等化回路に並列に、6.8Ωと6.8pFの直列回路が加わったとき、
差はまったく出なかった、そうだ。
そうだろう、と思っていた。
コンデンサーの容量がpFではなくμFならば、シミュレーション上でも違いは出るはず。
けれどpFである。
それでも音の違いとしてはっきりと出るのだ。