Date: 4月 22nd, 2018
Cate: デザイン
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プリメインアンプとしてのデザイン、コントロールアンプとしてのデザイン(その4)

私がオーディオに興味を持ち始めたころは、
セパレートアンプブームが起きはじめていたころでもある。

つまり安価なセパレートアンプが各社から登場しはじめた。
ステレオサウンドを読みはじめのころ(1976年末から)、
プリメインアンプは20万円を超える機種は、例外的だった。

海外製品では、マッキントッシュのMA6100(378,000円)、
ラドフォードのHD250(249,000円)、
ギャラクトロンのMK10(300,000円)といったモデルがあったし、
国産でも、ラックスのL100(235,000円)、サンスイのAU20000(280,000円)、
ソニーのTA8650(295,000円)、ビクターのJA820(250,000円)、
マランツのModel 1200(325,000円)などがあった。

とはいえ、これらの機種は最新機種とはいえなくなっていて、
実際にステレオサウンド 42号のプリメインアンプ総テストには登場していない。

42号から二年後あたりから、20万円を超えるモデルが、
国内メーカーからも登場しはじめてきた。

たとえばマランツのPm8(250,000円)、アキュフェーズのE303(245,000円)、
ケンウッドのL01A(270,000円)、サンスイのAU-X1(210,000円)などだ。
Pm8について、瀬川先生は52号で次のように評価されている。
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 今回のテストの中でも、かなり感心した音のアンプだ。この機種を聴いた後、ローコストになってゆくにつれて、耳の底に残っている最高クラスのセパレートアンプの音を頭に浮かべながら聴くと、どうしてもプリメインアンプという枠の中で作られていることを意識させられてしまう。つまり、音のスケール感、音の伸び、立体感、あるいは低域の量感といった面で、セパレートの最高級と比べると、どこか小づくりになっているという印象を拭い去ることができない。しかしPm8に関しては、もちろんマーク・レビンソンには及ばないにしろ、プリメインであるという枠をほとんど意識せずに聴けた。
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プリメインアンプの水準が、それまでの枠から踏み出してきて、
同価格帯のセパレートアンプに匹敵するか、部分的には上廻るようになってきた。

そのころのペアで20万円ほどのセパレートアンプといえば、
思い出せないわけではないが、それほど印象深く残っているモノはない、といえる。

つまりセパレートアンプは、プリメインアンプ(一体型)では、
達成不可能なレベルに挑むための形態であり、だからこそセパレートアンプへの要求は、
プリメインアンプへの要求とは比較にならないほど厳しくなる。

このことは、当時のステレオサウンドにも、何度か指摘されていた。
私はそういう時代を経てきている。

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