Date: 7月 4th, 2019
Cate: 公理
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オーディオの公理(その8)

2017年秋だったか、
どこかのメーカーがBluetooth対応のスピーカーを発表していた。
アンプ内蔵なのは当然だが、このメーカーは真空管を採用していた。

そして「真空管でなければ出せない音がある」、
そんなことを謳っていた。

そういえばその数ヵ月後に、管球王国でも同じようなタイトルの記事を載せていた。

だが「真空管でなければ出せない音がある」は、
「真空管では出せない音がある」といっているのと同じである。

記事として充実させ、読んで面白い記事にするためには、
「真空管では出せない音がある」ことにも触れていく必要がある、と私は思う。

管球王国での、実際の記事がどんなふうだったのかは知らない。
でも、管球王国という雑誌名と、これまでの記事からして、そこまで踏み込んだ内容とは思えない。

「真空管でなければ出せない音がある」というのは、公理なのか。
公理といえば、そうかも……、とは私も思う。

真空管とトランジスターとでは、そこに使われている材料・材質、
構造がまるで異る能動素子である。

どれだけ回路を極めようと、この二つの能動素子が同じ音を出すということは、
まず考えられない。
その意味では、「真空管でなければ出せない音がある」は公理なのか。

これが公理になってくるのだとしたら、
「真空管では出せない音がある」も公理になってくるのではないか。

そういえば、公理は英語ではaxiomである。
昨晩audio wednesdayで鳴らしたグッドマンのスピーカーの型番には、
axiomがつく。

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