Date: 1月 17th, 2018
Cate: ユニバーサルウーファー
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電子制御の夢(ウーファーの場合・その1)

MFB(Motional Feedback)なしにカッティングできないくらいに、
アナログディスクをつくるうえでは不可欠の技術である。

再生側においては、MFBはおもにスピーカーに使われる。
フィリップスの小型スピーカー、RH541、RH545のウーファーにはMFBがかけられていたし、
ドイツのBackes & Müller(B&M)は全帯域にかけている。
それからインフィニティのIRSのウーファータワーもそうだ。

日本では、無線と実験やラジオ技術では、
私がオーディオに興味をもちはじめる前の時代、
かなりMFBの記事が載っていた、ときいている。

スピーカーの場合のMFBは、
振動系の運動に比例した信号を、駆動するアンプの入力にフィードバックすることで、
振動系の制御を積極的に行う技術である。

MFBを適切にかけることで、スピーカーの特性を改善できるわけだが、
それだけに振動系の動きをどう検出するか、
振動系の速度なのか、振幅なのか、加速度なのかも重要となる。

以前はMFBをかけることを前提として、ボイスコイルをふたつもつユニットもあった。
ひとつは通常のボイスコイルで、追加されたボイスコイルは検出用である。
この方式だと、ボイスコイルの振幅速度に比例した電圧が得られる。

けれど、これでは振動系の制御とはいえない。
振動系の駆動部分の制御といえよう。

振動系の動きをどう正確に検出するか。
MFBという技術があると知った時に、あれこれ考えた。
考えれば考えるほど、いかに難しい、ということになる。

そんなこともあって、MFBそのものに関心をもたなくなった。

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