Date: 1月 12th, 2018
Cate: audio wednesday
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30年ぶりの「THE DIALOGUE」(その15)

SACDとCDのハイブリッド盤では、
当然のことながら、SACDへのマスタリングとCDへのマスタリングは同じではない。

器(メディア)のカタチ(DSDかPCM)、サイズ(記憶容量)が、SACDとCDでは違うのだから、
その器におさまるもののマスタリングが違うのは、ごく当り前のことである。

とはいえ「THE DIALOGUE」のSACDの音は、そうとうに違う。
まっとうなSACD、それもハイブリッド盤で、CDの音と比較すると、
低音域が1オクターヴとはいわないまでも、半オクターヴほど低いほうにのびる印象がある。

このことは私だけでなく、多くの人が感じられていることだろう。
古くからの友人でオーディオマニアのKさんも、まったく同じことを言っていた。

これまでラックスのD38uでのCDレイヤーの再生では、
もう一息、低音が下のほうまでのびてくれれば……、と思い続けていた。

喫茶茶会記のウーファーはアルテックの416-8C。
JBLのウーファーとは、そこが大きく違うところだな、と感じてもいた。

ここでいうJBLのウーファーとは、
私が「THE DIALOGUE」のアナログディスクを聴いて驚いたJBLのスタジオモニター、
つまり4343と4350Aに搭載されている2231Aのことである。

「THE DIALOGUE」のSACDの音は、その領域が416-8Cからも出てきたのである。

CDでもおそらく出ていたのであろう。
けれど、どこか空振り気味だったのかもしれない。
しっかりと音として伝わってこなかった(聴こえてこなかった)。

それがSACDでは、はっきりと聴きとれる。
この違いは、ほんとうに大きいだけでなく、音楽の本質的なところに関ってくる。

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