4343と4341(その3)
4333Aの横幅と奥行きは619×514mm、4341は600×500mmと割合近い寸法だ。
エンクロージュアのプロポーションがどう音に影響するかを正確に把握するには、
いくつものエンクロージュアを試作して試聴することを行なうことだが、
メーカーの技術者でないかぎり無理である。
だから、私の印象は、あくまでも実際の製品を聴いてきた蓄積からのものである。
バスレフ型の場合、密閉型よりもエンクロージュアの奥行きの影響が大きいように感じている。
なんとなく、こういう理由かなぁ、と思っていることはあるが、まだはっきりとしたことは言えない。
それでも、バスレフ型はある程度の奥行きがあったほうが、好ましい低音が得やすい。そう感じている。
4343だが、低音が出ないわけではない。2π空間でなくても、低音を出すことはできる。
ただ、そうすんなり行かないことがケースが多い。
4343を設置する際、大抵の人が床と4343の底板の間に何かをかませるだろう。
木のブロックだったり、コンクリートのブロックだりをかませて、すこし床から持ちあげる。
ここで注意したのは、ブロックの材質の音が影響することもだが、
それ以上に、どういうふうにかませるか、である。
底板の鳴りは天板の鳴りと関係していて、天板の鳴りは音場感に影響する。
しかも天板が、聴取位置から見えなくても、だ。