Date: 10月 17th, 2017
Cate: アンチテーゼ
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アンチテーゼとしての「音」(audio wednesdayでの音・その10)

1956年に登場している075は、年代だけをみれば確かに古いトゥイーターというしかない。
実測データをみても、そういえる。

けれどJBLのホーン型トゥイーターは、基本的にホーンだけが異る。
プロフェッショナルシリーズでいえば、2402、2403、2404、2405、
コンシューマー用では075、077などがある。

これらのダイアフラム、磁気回路といった、いわば駆動系は共通している。
2405と075のダイアフラムの形状は44mm径のリング型と基本的には同じだが、
わずかに違うところもある。

違いについては、ステレオサウンド別冊HIGH-TECHNIC SERIESの三冊目、
「世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方」の26ページの写真を見てほしい。

菅野先生は075に2405のダイアフラムを換装されている。
(詳細はステレオサウンド 60号参照のこと)

プロフェッショナルシリーズとなると、そのへんはどうなのか。
おそらくすべて共通ダイアフラムではないか、と思われる。

2405と075の違いは、ホーンの違いであり、
ホーンが違うだけで、指向特性も高域の延び方もそうとうに違ってくる。
そのかわり075は2.5kHz以上から使えるのに対し、
2405は7kHz以上からとなっているし、2404は3Hz以上、2403は5kHz以上という違いもある。

2404、2403は1980年代に入ってから登場したトゥイーターである。
そのトゥイーターの駆動系は075そのものということは、
075の駆動系の基本設計の優秀性を示すものであり、
単に登場した年代だけでは、古い、新しいを判断するのは難しい、ともいえるし、
075を古いという場合、ホーンの形状が古い、ということでもある。

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