日本のオーディオ、これまで(OEM・その1)
オリジナル、オリジナル、何が何でもオリジナル、
とにかくオリジナルであることにこだわる人、
オリジナルであることにしか価値を見いだせない人がいる。
それも趣味といえば、それまでであって、
まわりがとやかくいうことではないとはわかっていても、
あまりにも度が過ぎている発言を、SNSでみかけると、
どうしてこんなふうになってしまった(ゆがんでしまった)のかと嘆息する。
そんな人のなかには、日本製であることを極端に毛嫌いする人がいる。
日本製のパーツがひとつでも使われいてると、
そのオーディオ機器の音楽性が破壊されてしまう……らしい。
ずっと以前から日本製の海外オーディオ機器は存在していた。
代表的なのはカートリッジである。
たとえばメガネのフレームは、
海外のブランドものをふくめて、福井の鯖江で、その大半が製造されていることは知られている。
カートリッジもそういう時代があった。
かなり以前は、海外ブランドのカートリッジを、他の海外ブランドが製造していた。
けれどいつしか日本製にうつっていった。
具体的なブランド名は出さないが、
そうとうな数のブランドのカートリッジが日本で製造されていた。
MM型、MI型カートリッジは大量生産に向く。
しかも日本は品質管理がしっかりしている。
日本製・海外ブランドのカートリッジが増えるのは当然といえよう。
手作業の工程の多いMC型カートリッジも、日本製だったものがけっこうある。
最終調整は、その海外ブランドで行われることもあろうが、日本製であることにはかわりない。