30年ぶりの「THE DIALOGUE」(その7)
今回のaudio wednesdayでは、いろいろなことを思っていた。
「THE DIALOGUE」を聴くのは30数年ぶり。
つまり最後に聴いたのは20代のはじめのころ。
いまは50を過ぎている。
その頃からすれば老いているとそういえよう。
「THE DIALOGUE」までが老いた音で鳴ってきたから……、
どんなにセッティングを詰めていっても、あの頃聴いた感じがなくなってしまったような音だったら……、
そんな不安のようなものが少しはあった。
でも、それは最初の一音で吹き飛んでしまった。
セッティングを詰めていく前の状態でも、これならば、と思える勢いがあった。
聴いていて体温が上ってきたように感じたのも、そのためだったのかもしれない。
百点満点の音が出せた、とはいわないが、
少なくとも出したい音であった。
でも、聴きながらダブルウーファーだったら……、とも実は思っていた。
それから「THE DIALOGUE」はCDとSACDのハイブリッド盤である。
D38uはCD専用機だから、CD層での音出しだったわけだが、
ここまで鳴ってくれると、SACDでの「THE DIALOGUE」をぜひ聴いてみたい。
どこからかSACDプレーヤーを調達してこなくてはならないが、欲が出てきた。
それから忘れてはならないが、アンプのMA7900のことだ。
以前書いたようにMA2275が何度目かの故障で、MA7900へと交代になった。
真空管アンプからトランジスターアンプへとなったわけだ。
同じマッキントッシュのプリメインアンプとはいえ、
趣味性ということではMA2275の方が魅力的といえる。
でも、音は、というより、アンプとしての実力はMA7900の方が高い。
MA2275と比較試聴したわけではないが、
スピーカーのセッティングを変えたときの音の変化の仕方から判断するに、
MA7900は、想像していた以上の実力をもっているようだ。
今回「THE DIALOGUE」を聴きたいと思うようになったのも、
もしかするとアンプがMA7900になったことも関係しているのかもしれない。