Date: 2月 14th, 2011
Cate: 境界線
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境界線(その7)

まずスピーカーから考えてみる。

スピーカーにとっての駆動源(信号源)はパワーアンプであり、
パワーアンプとスピーカーシステムのあいだにはスピーカーケーブルがある。
この場合、スピーカーケーブルは、パワーアンプ(信号源)に属するのか、
それともスピーカー側に属するもの、どちらなのだろうか。

ケーブルをアクセサリーとはみなさずに、アンプやスピーカーと同等のコンポーネントとみなしている人にとっては、
スピーカーケーブルは、どちら側に属するというものではなく、
パワーアンプとスピーカーシステムのあいだに存在するコンポーネント、ということになろう。

だがスピーカーシステムを細かくみていこう。

スピーカーシステムを構成する部品の中で、最終的に電気信号を音に変換するのはスピーカーユニットである。
このスピーカーユニットと信号源(パワーアンプ)との間には、
スピーカーケーブル、スピーカーシステム内のケーブル、ネットワーク、
そしてネットワークからユニットまでのケーブルが存在する。

スピーカーユニットからみれば、信号源はパワーアンプだけでなく、ネットワークも含まれることになる。
つまりパワーアンプ、スピーカーケーブル、スピーカーシステム内のケーブル、ネットワークまで含めてのものが、
スピーカーユニットからみた信号・駆動源である。

この考えかたに立てば、スピーカーシステムにとっての信号・駆動源は、
スピーカーケーブルを含めてのパワーアンプとなる。

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