アナログディスクのクリーニング(その2)
インターネットがもたらしたもののひとつに、
こちらが常識だと思っていたことが、意外に知られていない、ということがある。
オーディオに関しても、広く知られている、と思っていたことが、
そうではなかった、ということを何度も体験している。
こちらは常識だっと思っているから、相手も知っているものだと思い込んでいる。
相手が知らないことが、どういうことなのか、こちらにはわからない。
だからオーディオの話をしているときに、互いに、えっ!? となることがある。
この項に関することでいえば、
アナログディスクは硬くなり、弾力性が失われる、ということがある。
私の周りだけなのかもしれないが、
私と同じくらい、それ以上のキャリアのあの人でも、
意外に、このことを知らない人がいる。
アナログディスクは、基本的には塩化ビニール(PVC)である。
約85%ほどが塩化ビニールで、それに10数%の酢酸ビニール(PVA)が主材となっている。
その他に、染料や安定剤がわずかに加えられている。
安定剤は1%程度なのだが、
この安定剤があるからこそ、アナログディスクはくり返し再生に耐え得るし、
アナログディスク(LP)が登場して以来、
各レコード会社は安定剤を研究してきていた、といえる。
この安定剤を、一般的に無害といわれる蒸留水、アルコールは破壊する。