Date: 2月 28th, 2017
Cate: 新製品
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新製品(TANNOY Legacy Series・その4)

同じ内容積のエンクロージュアであっても、
フロントバッフルの面積を広くとり、奥行きの浅いプロポーションと、
フロントバッフルの幅をユニットぎりぎりにまで狭めて、その分奥行きの深いプロポーションとでは、
音の傾向はかなり違ってくることは、ずいぶん以前からいわれていること。

BBCモニター系列のスピーカーシステム、
スペンドール、ロジャース、KEFなどのスピーカーの音に惹かれてきた私としては、
奥行きの深いプロポーションのエンクロージュアを好むが、
それでもタンノイの同軸型、それも15インチ口径のモノがついていて、
エンクロージュアのプロポーションとしては、やはり堂々としていてほしい。

その意味でもArdenである。
もういまの人は実験をしてみることもしないのだろう。
以前はエンクロージュアの左右にサブバッフル(ウイング)をとりつける手法も一般的だった。

ビクターからはEN-KD5というエンクロージュアキットが出ていた。
20cm口径のフルレンジ用のエンクロージュアで、30cm口径のパッシヴラジエーターがついていた。
このキットの特徴は、左右のサブバッフルだった。

アルテックのA7にもウイングを取り付けたモデルがあったし、
A2、A4といったモデルは210エンクロージュアにウイングを取り付けたモノである。

ウイングによる音の変化は、何も本格的なバッフルを用意しなくとも、
ダンボールがあれば確認できる。
できれば硬いダンボールがいいが、エンクロージュアの高さに合わせてカットして、
エンクロージュアの左右に立ててみればいい。

やる気があればさほど時間はかからない。
これで手応えのある感触を得たならば、次は材質に凝ってみればいい。

そんなことをやれば音場感が……、とすぐに口にする人がいるのはわかっている。
でもほんとうにそうだろうか。
そんなことを口にして、自らオーディオの自由度を狭めているだけではないだろうか。

オーディオを窮屈にしているのは、意外にそんなところにもある。

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