Noise Control/Noise Designという手法(45回転LPのこと・その9)
クラシックだと曲の最後がもっとも盛り上ることが多い。
にも関わらず、その盛り上るところがLPだと内周にカッティングされることが、また多い。
LPと外周と内周とでは、音が違う。
外周が有利であることは、いうまでもない。
ならば内周から外周に向ってカートリッジがトレースしていくようにすれば、
盛り上りのところが外周にカッティングされる。
ラヴェルのボレロ。
クラシックにほとんど関心のない人でも知っている有名な曲。
この曲ほど、LPに向かない曲はないだろう。
けれど内周から外周へと向うLPであれば……、
そういう考えのもと制作されたのがリバース45回転LPである。
このLPを再生するのに特殊な器材は必要ない。
ターンテーブルが逆回転する必要はなく、
LPの最内周にカートリッジを降ろすだけでいい(降ろしにくいけれども)。
DAM45で、カラヤンのボレロが、リバース45回転LPで出ていたのは知っていた。
知っていただけである。
周りに持っている人もいない、と思っていたら、
今日のKK適塾でデザイナーの坂野博行さんとオーディオ話をしていたら、
「昨日のブログを読んでレコード棚を探してみたら、45回転のクラシックLP、何枚かありました。
デンオンとか、それからカラヤンの逆回転のボレロも持ってました」
といわれた。
書いてみるべき、である。
書かなかったら坂野さんもレコード棚をチェックされなかっただろう。
カラヤンのリバース45回転LPも眠ったままだったかもしれない。
はっきりと決めていないが、来年のaudio sharing例会で、
45回転LPを集めての音出しをやりたいと考えている。