Date: 11月 17th, 2016
Cate: 川崎和男
Tags:

KK適塾(一回目)

KK適塾に行ってきた。
今日から3月まで毎月一回、KK適塾が開かれる。

一回目の講師は、坂井直樹氏。
KK適塾の最後、坂井直樹氏と川崎先生の対談に「幸福」ということばがでてきた。

数日前から書き始めた「必要とされる音」は、この幸福について書くつもりでいる。
だから、今日きいたどんなことばよりも、この「幸福」が強い印象をもっている。

二日前にamazonがPrime Nowのサービスエリアを東京23区に拡大するニュースがあった。
Prime Now対象の商品であれば、専用アプリからの注文から一時間後配達する、というサービス。
これまではかなり限定された地区のみだったのが、23区に拡がっている。

おそろしく便利なサービスである。
従来では考えられなかったスピードで、配達される。
便利である。

便利であるけれど、それは幸福とはまったく別のところのものでしかない。

ずっと以前、ヤマト運輸の宅急便のアルバイトをやったことがある。
お歳暮の忙しい時期だけの短期間だった。
当時はインターネットで買物をする人はだれもいなかった。
amazonもなかったころの話だ。

助手とはいえ、宅急便のアルバイトはしんどいものだった。
そのころとは物量がまるで違うのが、現在の状況である。

誰もが手軽にインターネットで買物をする。
それだけ配達をする人の負担は増している。
疲弊していくだけではないか。

それでも誰かが幸福になっているのであれば……、
配達される人もまだ張り合いはあるのかもしれない。

でもamazonのPrime Nowは、ただただ便利なだけである。
誰も幸福にはならない。

Prime Nowで一時間以内に商品が届いたとして、
ほんとに届いた、おっ、すごい、とは思うだろう。
でも、それは幸福とは関係のないことだ。

せいぜいが快感につながるくらいである。
そこに何があるのだろうか、と誰もが思うようになるべきではないだろうか。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]