オーディオの「本」(読まれるからこそ「本」・その2)
少し前に、講談社、小学館などの雑誌、人気書籍が、
突然、それも一方的に削除されたニュースがあったAmazonのKindle Unlimited。
月額980円で登録されている本は読み放題というサービス。
最初のラインナップを見て、会員にはならなかった。
今日知ったのだが、ステレオサウンドがKindle Unlimitedにある。
いまのところ188号から最新の200号までが会員になれば読める。
HiViもあるし、菅原正二氏の「聴く鏡 II」、和田博巳氏の「ニアフィールドリスニングの快楽」もある。
ステレオサウンドの他に、音元出版もある。
無線と実験、ラジオ技術はいまのところない。
Kindle Unlimitedの会員であれば読み放題であるけれど、
会員をやめれば読めなくなる。
会員のあいだに読んだ本を自分の本にできるわけではない。
所有ではなく読む権利が、月額980円で得られるからだ。
ステレオサウンドだけを読むだけが目的なら、Kindle Unlimitedは高くつく。
ステレオサウンドは三ヵ月に一冊だから、980円の三ヵ月分はステレオサウンドよりも高くなる。
けれどステレオサウンドしか読まないという人はまずいないだろうから、
安い、ということになる。
Kindle Unlimitedへの誘導なのだろう、
ステレオサウンド 199号のKindle版は今なら99円になっている。
私はステレオサウンドがKindle Unlimitedで読めるようになるとは思っていなかった。
正直、意外な感じがした。
本は読まれなければ「本」ではない。
ページをめくるのは、紙の本も電子書籍も指である。