Date: 10月 7th, 2016
Cate: アナログディスク再生
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私にとってアナログディスク再生とは(忘れられつつあること・その7)

電子ボリュウムの操作性の悪さ、と書いているので、
もしかしたら電子ボリュウムすべてが操作性が悪いと受け取られたかもしれない。

そんなことはない。
電子ボリュウムでも操作性に不満を感じないモノは、当り前に存在している。
すべての電子ボリュウム採用のオーディオ機器に触れているわけではないから、
どちらが多いのかを正確には把握していないが、問題のないモノの方が多いのではないだろうか。

電子ボリュウムの操作性は、一般的なポテンショメーターよりも劣るわけではない。
むしろ良くすることが可能な技術であるはずだ。
にも関わらず、操作性の悪さを残したままのモノが存在しているということ。

そのひとつがテクニクスのSU-R1であり、
しかもテクニクスのスタッフが、
レコードかけかえの作法をきちんを行っていたから、露呈したわけである。

私がテクニクスのスタッフが、仮に入力セレクターを使っていたら、何も書かなかった。
入力セレクターの切替えでやることを批判も否定もしない。
その人の考え方次第であるからだ。

瀬川先生は流れるような動作で、ボリュウム操作までを行われる。
対照的に語られるのが岩崎先生のレコードのかけかただ。

カートリッジを盤面数cm上から、文字通り落とされる。
だから、場合によってはカートリッジがバウンドすることもあった、と、
複数の人から聞いている。

けれど岩崎先生は、瀬川先生と同じように器用な指さばきで、
レコードの任意の位置に針をていねいに降ろす技術をもっていたうえでの、
そういうレコードのかけかたをされていたわけである。

作法を身につけずに、豪快といえるレコードのかけかたをされていたわけではない。

今回、この項を書いていると、
ほんとうに忘れられつつあることが見えてきたような気がする。

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