瀬川冬樹氏のこと(ヴィソニック David 50・その9)
昨夜(9月7日)のaudio sharing例会に来てくれた常連のAさん。
facebookに、「いい気づきを今回もいただきました」と投稿されていた。
人によるだろうが、私は「今日はいい音でした」といわれるよりも、
Aさんのように言ってくれる方を嬉しく思う。
気づき、発見、再発見。
私がオーディオ雑誌、オーディオ評論に望んでいるものである。
何を望むのか、求めるのかは人によって違うものだ。
オーディオ雑誌、オーディオ評論に、結果(答)を求める人もいよう。
そういう人にとっては、ベストバイやステレオサウンド・グランプリといった点数づけ、
権威づけに直接つながっていく賞がおもしろい、ということになるのだろう。
いま書店に並んでいるステレオサウンド 200号。
まだ見ていないが、ステレオサウンドのサイトでは、
特集は「誌面を飾った名スピーカー200選」とある。
見てなくとも、おおよその構成は想像できる。
大きく外れてはいないという自信もある。
選ばれている200のスピーカーについて、
オーディオ評論家と呼ばれている人たちが、それぞれに担当して書いているのだろう。
以前の「世界の一流品」や「ステート・オブ・ジ・アート」と同じ構成のはずだ。
「世界の一流品」や「ステート・オブ・ジ・アート」では、そういうやり方でもいいが、
今回は200号記念特集、つまり創刊50周年の記念特集であるわけだ。
ここで私が求めたいのは、50年を俯瞰しての読みものである。
つまりオーディオの系譜、スピーカーの系譜といったことを求めたいし、読みたい。
この「系譜」について、200号では語られているのだろうか。
ないような気がする。
私がこの項のタイトルを、「ヴィソニック David 50のこと」とせずに、
「瀬川冬樹氏のこと(ヴィソニック David 50)」とした意図は、そこにある。