Date: 9月 8th, 2016
Cate: アナログディスク再生
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アナログプレーヤーの設置・調整(その31)

接点をこまめにクリーニングする知人がいた。
彼がオーディオ機器のセッティングを大きく変更するというから手伝ってほしい、といわれた。

セッティングの変更だから、まず接続ケーブルを外していくことから始まる。
ここで気づいたのだが、確かに接点はこまめにクリーニングされているようであるが、
RCAプラグがスポッと簡単に抜けてしまった。

スピーカーケーブルに関しても同様だった。
アンプ・リアパネルのスピーカー端子、スピーカーシステム裏側のスピーカー端子、
どちらも締めがゆるかった。
ほとんど力を入れずに緩めることができた。

これでは……、と思ってしまった。
ステレオサウンドの試聴室で、長島先生は特に接点の状態を気にされた。
接点のクリーニングはもちろん、
接点の嵌合具合に関しても,つねに気を配られていた。

RCAプラグがスポッと抜ける場合だと、
ロングノーズプライヤー(ラジオペンチ)で、RCAプラグのアース側の径を少し小さくされる。
あまり小さくしてしまうと、今度はRCAジャックにささらなくなるから、
適度に抵抗が感じられる程度にする。
何事もやりすぎは禁物である。

これでしっかりと嵌合するようになるのは、あくまでもアース側だけである。
それでもゆるいのとしっかりしている状態とでは、音に違いがあらわれる。
スピーカー端子も同じだ。
意識的に緩めた状態と締めた状態の音を比較してみれば、すぐにわかることだ。

アナログディスク再生だと、シェルリード線も交換できるし、この部分にも接点がある。
この個所の接点がゆるかったり、汚れていたりしては、
それ以降の接点をきちんとしていても、台無しである。

しかもシェルリード線の嵌合が緩いまま気にしていない人は、意外に多いようだ。

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