Date: 8月 9th, 2016
Cate: ワイドレンジ
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JBL 2405の力量(その2)

JBLの4300シリーズのスタジオモニターには、トゥイーターに2405が使われていた。
4333、4341、4343、4344、4345、4350、4355などがそうである。
4333、4343などはウーファーは2231Aシングルで、中高域のドライバーの2420。
それに対して4350、4355になるとウーファーはダブルになり、ドライバーは2440(2441)になる。

同じ4ウェイの4343と4350をもう少し細かく比較してみると、
ウーファーは同じ2231Aのシングルとダブルの違いがあり、
ミッドバスは2121と2202の違いがる。
このユニットの違いは、磁気回路を含めて比較すると口径差以上に大きいといえる。

そしてミッドハイのドライバーの違い。
2420のダイアフラム口径は1.75インチに対して、2440(2441)は4インチ。
この違いは、4343と4350の使用ユニットの違いでもっとも大きいといえよう。

ダイアフラムの口径の違いは面積の違いでもあり、
面積の違いは動かせる空気量の違いでもあり、
面積の違い以上に空気量の違いは大きくなる。

ダイアフラムがこれだけ大きくなれば、それに応じて磁気回路も物量が投じられ、
カタログ値では2420は5kg、2440は11.3kgとなっている。

これらの違いにより、音圧ではなくエネルギー量についていえば、
4350は4343の二倍以上を楽に出せるわけで、実際に聴き比べた経験のある方ならば、
わかっていただけよう。
井上先生も、よくこのエネルギー量の違いについては話されていたことも思いだす。

下三つのユニットがこれだけ違うのに、トゥイーターは4343も4350も2405と同じである。
4350では2405がダブルで使われているわけではない。
これは2405の力量が、それだけ高いといえるし、
4343や4333などではまだまだ余裕を持って使われていた、ともいえよう。

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